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弟子屈で特産物を育てる。屈斜路地区 窪内農場。

川湯温泉から車で約25分のところにある窪内農場。屈斜路湖の隣に大きな畑を有しており、とうもろこし・摩周メロン・じゃがいも・てんさい・小麦など多くの作物を育てています。毎年窪内農場の美味しいとうもろこしを求めて、野菜直売所には国内外のお客様が後をたちません。今回は「窪内農家」4代目代表である窪内さんに、弟子屈で特産物を生み出すことのやりがい、弟子屈の特産物や未来についてお聞きしました。

屈斜路で作物を育てるということ

屈斜路は他町村に比べ凍結深度が高いので、全体的に春がくるのが遅く、作業開始が大体1週間〜10日ほど遅い点がデメリットです。が、昨今の温暖化の影響が逆に受けにくくメリットでもあります。最近は暑さ対策も大変ですが、この寒暖差がおいしさにも繋がっているんです。
また屈斜路は、水を生み出す山とその水を溜め込む湖の通り道に畑が広がっているので、いい環境で育てることができています。作物を育てるためにはやっぱり水が大切なので。

窪内農場ならではのこだわり

土作りや肥料にこだわっています。美味しく大きく作物を育てるには多くの肥料が必要なのですが、その分値上げせざるを得なくなります。正直、少し心苦しい…ですが「こんなに美味しいんだから、もっと高くてもいいのに!」などポジティブな言葉をかけてくださる方も多いのでとてもありがたいです。

朝早く起き、暗いうちから作業することや暑い中の作業は大変ですが、やはりお客様が喜んでくださることが一番嬉しいです。畑の前に直売所を設けているのですが、そこで直接お客様の声も聞くことができるんです。リピーターの方も多く、直接労いの言葉をもらうことで、更にやる気も出てきます!お客様も生産者の顔が見える方が安心するでしょうし、大切な場所です。

特産物を守るための取り組み

摩周メロンは年々認知度も高まり消費量も増えているので、各生産農家が生産力や品質の維持・向上のために一丸となって取り組んでいます。組合役員でメロンハウスの巡回も行っているんですよ。
また年配の方が多いため、今後離農者も増え、耕作放棄地の増加が問題になります。関連機関と連携し、できる範囲で外国からの土地の買い漁りから守らなければいけません。「地域の人が、地域の土地を守る。」と同時に、農業を守るため第三者継承などのバックアップもしたいと考えています。

美味しさで地域に貢献

私たちは美味しく安全なものを生産し、ホテルや飲食店などの観光業の方がうまく活用・訴求してくださることで、地域を盛り上げることに繋がり、自ずと人はやってくると考えています。今後もこの循環を崩すことなく、地域に貢献していきます。
大変な時もありますが、お客様に美味しいといってもらえるよう、日々全力で作業を行っています。また来年もおいしいとうきびと共に、みなさまのお越しをお待ちしております!

窪内農場 代表 窪内英和
屈斜路湖の隣に大きな畑を有する窪内農場。毎年美味しいとうもろこしを求めて、国内外から多くのお客様が直売所に足を運ぶ。今年は約27,000本のとうもろこしを販売し、12日間で完売。じゃがいもは湖池屋ポテトチップスにも使われている。

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株式会社MOVISSUE
代表取締役

伊藤 萌美

北海道弟子屈町出身。2022年弟子屈町にて株式会社MOVISSUEを創設。2024年から摩周湖観光協会に参画し、公式サイト「弟子屈なび」やSNS運用等も行う。2025年6月からは、川湯ビジターセンター2階にて「CAFE SOFTWOOD」オープン。川湯温泉の好きな温度は高温。